2023年8月、海外在住日本人を騒がせた話題として、月額基本料無料のpovoが、ついに海外ローミングに対応しました。いつかは対応する、と宣言はしてはいましたが、ついに、という感じです。
これで、できるだけ固定費を削減して低価格で電話番号を維持してSMS認証を利用したい、頻繁に日本国内に電話をかけたい、国を跨いで頻繁に移動するしデータも結構使いたい、など、それぞれのケースにピッタリ合うSIMが出揃ったのではと思います。
この記事は、海外でも日本の番号でSMS認証したい方、日本の電話番号を維持したい方向けの記事となっています。
なお、今回ご紹介するSIMは、すべて eSIM対応ですので、郵送を受け取る必要はありませんが、運転免許証やマイナンバーカードなど、日本で発行した身分証明書が必要になります。
私の体験:海外移住にまつわる電話番号維持の戦いの物語
本題とはあまり関係ありませんが、SIMにまつわる個人的な話を少し。
こちらからランキングに飛べます。
私は2006年頃、北米に約1年留学しました。その頃は、裕福な学生でもなかったので、電話番号を維持するためだけに月額1000円ほどを支払い続けるという発想はありませんでした。また、今と違って、LINEやインスタもFacebookもなく、電話番号がなくなるイコール連絡手段がなくなる相手というのも相当数いたと記憶しています。でもそんなものだと思っていました。
時が変わり、今度は、2012年から2年間、東南アジアで生活することになりました。その時は、何とか電話番号を維持しようと、そのまま基本料金を払い続けました。SIMロック解除のできない時期でしたので、iPhoneに怪しいSIM下駄をつけたり、怪しいSIMロック解除業者にSIMロック解除を頼もうかと悩んだり、それはそれで面白い時期でした。
そうして、5年ほどの期間を空け、今度は2019年に南アジアに引っ越しました。
その時の大失敗が、電話番号を解約してしまったこと。番号変更にあまり抵抗がない妻の勢いと、当時、家族の生活費も稼げていなかったこともあり、無駄な出費はできるだけ減らそうという思いが強くなっていたと思います。
何度かの国を跨ぐ移動で、Apple IDを複数作ってしまったりと、自分でもうまく管理できておらず、まとめるために、Apple IDを削除したりした結果、iPhoneが1台アクティベートできなくなってしまいました。電話番号が残っていれば、認証コードが届いたはずなのですが。。。
このような失敗もあり、今は、日本の電話番号は意地でもキープすることにしています。昨今は、SMS認証を使用するサービスも多いですしね。
一時期、楽天モバイルが、1GBまで、日本でも海外でもデータ通信無料、海外でもSMS受信可能、という相場を大きく崩すような価格設定をしてしまいましたが、今の料金体系が持続可能だし合理的だと感じています。国内で無料で3GB、海外でも無料で1GB使えるなんて、ちょっと異常ですよね。
0円のサービスは長続きしない、というのは、ここ数年でかなり体感していると思います。いつかは有料化する、または、広告がバンバン表示される。Googleフォトの容量無制限の廃止、flickrの2TBから1,000枚までの縮小、Facebook、YouTubeの広告化。無料のサービスに全乗っかりするのは危ないと思ってきました。
私は2020年に楽天モバイルを契約し、長らく使用してきましたが、2023年7月に日本通信の合理的SIM シンプル290プラン(月額290円〜)に乗り換え、その1ヶ月後にはpovoに乗り換えました。povoが海外対応するという情報をキャッチできておらず、日本通信の契約手数料3,000円を無駄に支払ってしまいました。
※日本通信の合理的SIMシンプル290プラン自体、月額料金290円(1GBまで。以降1GBごとに220円追加)で、日本滞在中も数ギガしかいらない、という方には合うと思います。ただ、私のように実家にWi-Fiがないので、パソコンを繋いでテザリングしたい場合は非常に高額になってしまうのと、契約手数料が3,000円かかってしまい、気軽にお試しができないので、ランキングからは除外させていただいています。
オススメSIMを選んでいただければ、そのような無駄な支出が避けられると思います。
予算別タイプ別おすすめSIM一覧
ご予算や、日本への電話をどれほどするか、手間をどれだけかけられるか、で、選ぶSIMが変わってくると思います。
その中でも、これらの3つの中から自分に合ったものを選べば、満足度が高いと思います。
名称 | 月額料金 | 海外で使えるギガ数 | 日本で使えるギガ数 | 備考 | オススメの方 |
---|---|---|---|---|---|
povo | 0円 | 0GB | 0GB | ・必要に応じてトッピングが必要 ・180日に1回はトッピングが必要 ・330円で2日間データ放題 | ・固定費をできるだけ抑えたい ・トッピングを自分で選ぶのが楽しい |
楽天モバイル | 1,078円 | 2GB(3GB) ※2GB以上は低速通信 | 3GB | ・データ通信量に応じて料金は3段階 ・日本国内への電話発信が無料 ・日本滞在時にデータ放題でも3,278円 | ・日本によく電話する ・海外でのデータ切り替えが我慢できる |
ahamo | 2,970円 | 20GB | 20GB | ・使っても使わなくても毎月2,970円掛かる | ・細かい支出は気にしない ・トッピングを選んだり、アプリで通話したりといった手間をかけたくない |
【povo】月額0円!固定費を極限まで下げられるauのサブブランド
これまで、月額0円で日本の電話番号をキープしておき、日本にいる間だけ使えればいい、という方には人気を誇っていましたが、海外ではSMSが受け取れない、というデメリットがありました。
ところが、2023年8月、ついに、満を持して、海外でも日本の電話番号でSMSを受け取れるようになりました。
2023年夏の海外在住勢にとっての台風の目となっています。
povoのメリット
- 月額基本料金が無料
- 必要なだけギガの購入ができる(1GB390円7日間、3GB990円30日間、など)
- 日本にいる期間だけしっかり使い、海外にいる月は0円、というようにメリハリのある使い方ができる
- データ使い放題トッピング(1日330円)で、パソコンもテザリングで無制限に使用できる
- データ使い放題の「1日」は、トッピング購入した翌日の23:59までなので、実質2日で330円
- 月間20日のパソコン使用であれば、330円×10回=3,300円、月間30日のパソコン使用であれば、330円×15回=4,850円でデータ放題にできる
povoの注意点
- 6ヶ月に1回は有料のトッピングをする必要がある
- 有料トッピングの最低価格は1日データ放題の330円
- 月末半額キャンペーンがある時には1GB190円。
povoの紹介コードのお知らせ
個人的には、海外にいるときはデータローミングは使用せず、SMS認証専用と割り切るのが一番面倒が少ないので、povoが一番オススメしたいです。こちらの紹介コードを入力していただけると読者様と私にそれぞれデータボーナスが入りますのでよろしければぜひお使いください。
L5SVDBRS
条件など詳細はこちらから https://povo.jp/spec/povo_friends/
マレーシアにいながら契約が完了して使えるようにできましたので、そちらも別途記事にしたいと思います。
【楽天モバイル】使いこなせればかなりお得
楽天モバイルのまとめ
povoが海外ローミングに対応したことで、強力なライバルが出現しましたが、ここ数年海外在住者の隠れた人気SIMは楽天モバイルでした。他のSIMにはない魅力として、楽天リンクアプリがあります。これは、090や080の電話番号で、日本からも海外からも、日本国内への電話番号への通話は無料でかけられるというアプリです。それでは、楽天モバイルについて詳しく見ていきましょう。
楽天モバイルのメリット
- 月額1,078円で番号をキープできる
- 海外から日本の携帯電話や固定電話への通話が無料で無制限で自分の電話番号で可能
- 日本に電話をかける機会が多い方にとっては、他SIMを申し込むよりお得になり得ます。私は、年金事務所や市役所、学校への電話連絡を頻繁にする時期があったりして、元を取った気になっていました。
- 日本のSMSを受け取れる
- 追加料金なしで、2GBまで海外でもデータ通信ができる
- 2GB以上3GBまでは追加料金なしで低速でデータ通信できること(LINEやWhatsAppのメッセージは可能)
- 日本に帰っても、3GBまでは1,078円、20GBまでは2,178円、20GB以上は3,278円で無制限で使用可能
- 特に、PCを繋いで使う場合には、テザリングで、どんなに使用しても3,278円で使えるのは、非常にお得
楽天モバイルのデメリット
- 使っても使わなくても1,078円は毎月かかる(基本料金0円のpovoに比べると高い)
【楽天リンク】楽天モバイル専用のiPhone・Androidアプリ
楽天モバイルの大きな特徴の一つ、楽天リンクアプリ。
日本にいても、海外にいても、データ通信さえできれば、自分の090、080、070の電話番号で、日本国内の携帯番号、固定電話に無料で電話をかけることができるという素晴らしいサービスです。
日本との行き来や電話でのやり取りを頻繁にする方で、今自分がどこにいるか、あまり相手に気を遣わせたくない、という方にとっては、国際電話が無料になるので、唯一無二のサービスではないでしょうか。
連絡先を書いたり伝えたりするときに、常に携帯電話番号だけ伝えればいいというのもいいですね。
なお、Androidであれば、海外から日本への発信も着信も無料ですが、iPhoneでは、日本国内であれば発信・着信どちらも無料、海外にいる場合には、発信は無料ですが、着信は国際電話料金(30秒ごとに北米34円、マレーシア・シンガポール・オーストラリア68円、イギリス108円など)がかかってしまいます。
【裏ワザ】楽天リンク:iPhoneでのおすすめの設定(SmarTalkとの連携が最強)
050で始まるIP電話番号を取得することをオススメします。使い方は、海外に滞在する時には、楽天モバイルの電話番号にかかってきた電話を、050の電話番号に転送する設定にすることで、30秒20円で電話を受けることができます。
Androidの無料での着信には敵いませんが、国際電話料金の30秒ごとに北米34円、マレーシア・シンガポール・オーストラリア68円、イギリス108円などと比較すると大幅に節約することも可能です。
楽天リンクと050のIP電話を組み合わせる場合には、IP電話は着信で使用するのがメインだと思いますので、月額料金無料、着信無料の050IP電話アプリ、SmarTalkの使用がオススメです。
日本に帰国中は、転送設定を忘れずに解除しましょう。
【ahamo】忙しいエグゼクティブの力強いパートナー
ahamoの特徴
日本国内にいても海外にいても、毎月20GBの通信が可能。自由に国を跨いだ移動が何も考えずにできると思います。
日本や海外を動き回って、データ通信量も多い、という方には、時間やストレス軽減に投資すると考えるとオススメです。
海外にいても引きこもったりすることがあり、私には20GBは使いこなせないので、ahamoを使いこなす方は眩しいです☆
お申し込みはこちらから
【海外在住・長期滞在向け】海外在住4カ国目が選ぶ日本のSIMランキング(2023年8月)のまとめ
それぞれの特徴をまとめたキャッチフレーズを作ってみました。
固定費削減のpovo、使い込むとお得な楽天モバイル、ストレスフリーのahamo
コメント